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2259 北風吹いて、黄金のまどろみ 「ゴールデンスランバー」

2010/02/07 01:48

 

 
 寒いですねえ。大雪で大変な被害を受けている地方もあります。izaニュースの見出しも《列島大雪・・・雪崩や事故相次ぐ》。鎌倉は6日、晴天が広がり、雪こそ降らなかったものの冷たい北風が吹き下ろし、先週末と比べると人出もかなり控えめでした。
 
 こりゃ散策も厳しいぞということで、本日は横浜へ出向き、シネコンで映画「ゴールデンスランバー」を見てきました。伊坂幸太郎さんの同名小説の映画化ですね。さらに言うと、ビートルズのアビーロードB面に収録されている名曲の題名であり、映画にもその名曲が登場します。黄金のまどろみかあ。うまいことつけるなあ。かつて、ふるさとに帰る道があったけど・・・みたいな歌詞で、60歳前後の人たち(って自分のことだけど)にとってはもう、これだけでぐっと来てしまいます。
 
 あまり内容に踏み込んでいくと、ネタ晴らしになりそうなので、中身にはあまり触れずに感想を手短かに書けば、「良くできました。はなまる」といった感じでしょうか。面白かった。最後にちょっと、トトト・・・となってしまうのは、ハッピーエンド好みのおじさん体質が染みついてしまっているからでしょうね。世の中、厳しいのよ。どちらかが50歳を超えていたら夫婦2人で2000円という特別料金だったので、ちょっと気をよくした面もありますが、十分、楽しめます。見て損はないと思いますよ。
 
 伊坂さんは若い人に人気のある作家なので、観客も若者が多いのかと思ったら、意外に中高年層の夫婦というのも目につきました。若年:中高年の比率は1:1といったところでしょうか。このあたりは割引料金効果もあるでしょうが、ビートルズの神通力が大きいのかもしれません。アビーロードB面ファンはけっこう多いのではないでしょうか。ビコーズの次あたりからメドレーで継ぎ目なく曲が続き、ひとつの大きな流れになっていきます。交渉中に果ててしまったり、彼女が窓から出たり入ったりしているうちに、するっと子守歌が始まって黄金のまどろみが訪れてしまうんですね。映画の中では、若かりし主人公とその友人たちが、あれって、ポールがひとりで一生懸命に曲をつなぐ作業をしていたんだって。そう、ばらばらになった4人をなんとかつなぎとめようとしてね・・・みたいな話をする場面があります。そうか、あれはポール・マッカートニーの作品なのか。
 
 映画の筋とは少し離れますが、映画の中のかつての4人の仲間は、ちょっとビートルズのメンバーを意識した設定になっている感じがします。さっさと死んでしまう吉岡秀隆がジョン・レノンで後輩役の劇団ひとりジョージ・ハリスン、元恋人の竹内結子リンゴ・スター、そうなると主人公の堺雅人は・・・単に私のひとり合点ですが、ポール・マッカートニーでしょう。それぞれにいろいろなことがってあって、昔の仲間を裏切ってしまうような局面がやたらと出てくるのですが、ぎりぎりのところで裏切らない。そうありたいと思いながら、なかなかそうあれない個人的な日常のせいか、この辺がいいなあという印象です。おれたちにとって、帰るべきふるさとというのは結局あの学生の頃のさあ・・・みたいなことを言って、かなりおじさんの感情をくすぐります。
 
 原作の小説は2007年に発表され、本屋大賞や山本周五郎賞を受賞した話題作。そのうちに文庫本が出るだろうから、そうなったら読もうなどと思っていたら、文庫化よりも先に映画化されてしまいました。小説を読んで、これをどのように映像化するのかと考えるのが本筋なんでしょうが、映画を観て、この映像がどのように文章で表現されているの・・・と逆ベクトルで考える。それもまた楽しいかもしれません。今回は読後感想文ではなく、独善、おっと、読前感想文となりました。
 

カテゴリ: 話題!  > 話のタネ    フォルダ: 読書映画等感想文

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コメント(8)

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2010/02/07 09:11

Commented by kamigamo さん

京都府北部はごっぽり雪が積もっちゃいました。
思えばレノンが死んだときにビートルズは二度と再生不能になったんでしょうね。あまりにもインパクトが強いバンドなので4人が揃っていないとビートルズで無い、と思う人も多かったのではと。
堺雅人とポールはイメージにぴったりですね。

 
 

2010/02/07 11:05

Commented by 宮田一雄 さん

kamigamo様

 大変な雪だったようですね。新潟では地吹雪で車が動かなくなり、乗っている人が車を置いて避難したそうです。ビートルズは4人でビートルズ、いまは2人になりました。

 
 

2010/02/07 11:50

Commented by - さん

.
… 
ビートルズのアビーロード≫ 
≪B面の黄金のまどろみ≫ 
≪交渉中に果ててしまったり、彼女が窓から出たり入ったりしているうちに≫
≪するっと子守歌が始まって黄金のまどろみが訪れてしまう≫ 
≪ひとりで一生懸命に曲をつなぐ作業をしていた≫ 
≪そうありたいと思いながら、なかなかそうあれない個人的な日常≫ 
≪かつて、ふるさとに帰る道があったけど…≫ 
≪おれたちにとって、帰るべきふるさとというのは結局あの学生の頃のさあ…≫ 
これだけで若者人気の伊坂幸太郎さんにググッときちゃうのに、≪ハッピーエンド好みのおじさん体質≫だから尚更センチメントが身に凍みます。せめて≪夫婦2人で2000円≫くらいが〝艶消し〟の(新聞)〝艶種〟になろうか?と言ったところだろうか? 
 米男子ゴルフのノーザントラスト・オープンの石川遼が、首位と5打差の4位で決勝ラウンドに進んだことを伝えるスポーツ面の〝刺身の妻〟に
遼クンの好みは…「ダイナマイトバディーの超新星」? それとも「ビジュアル系“ギャルファー”」? いやいや「三姉妹三女はツヨかわいい系」?≫とくるのを見ると、オヤジギャルファーにとっちゃ~堪らなくグリーンが恋しいんだろうネ~。新聞記者の経営者だと言うのにゴルフだけは未だ発展途上と言う某氏のセンティメントも、実のところゴルフよりも……なのかも。このセンチメントもよ~く理解できます。
 お互い≪世の中、厳しいのよ≫ですかぁ~。
 

 
 

2010/02/07 19:18

Commented by 宮田一雄 さん

brappi-oggy様

 1人1000円だと、割安感で映画の感動が5割ほどアップするような感じがします。話はまったく変わりますが、サントリーは1回戦で消えてしまいましたね。引き分け抽選とはいえ、予想もできませんでした。

 
 

2010/02/07 19:21

Commented by 宮田一雄 さん

 恥ずかしながら、本文中の日付を間違えていたのに気付き、訂正いたしました。5日→6日。悪しからず。

 
 

2010/02/07 21:32

Commented by - さん

To 宮田一雄さん

話は全然違いますが…
≪サントリーは1回戦で消えてしまいましたね。引き分け抽選とはいえ、予想もできませんでした≫

●ホントに! 不敵な笑みの清宮サントリーが消えてしまうなんて…予想外でしたネ。サントリーは来季からは「キリントリ~」とか言う名前に変わるんだろうか? ん~、それだったら消えて欲しくなかった。
そうは言っても、相変わらず〝一枚の首の皮〟の奇跡と言うか強運と言うか
NECの勢いは超ミラクル。何方かの「ワイルドカード出場チーム予想」にも入れて貰えなかった数ヶ月前がウソのようです。このツキは案外、意外な結果を生み出すのかも…。でも、ボクは飽くまで〝学生ラ式〟のシンパ・本統本。旧ワールドラガーメンさんの〝無残〟もそっくりそのままNECさんへのソレに継手継承を願う側の一人。次週は清宮サントリーさんのリベンジ・モチベーションをも一手に引き受けて神憑り的NEC戦への応援に回りたい。三洋電機と戦うのは社会人のNECか?われ等が学生さんの帝京大か? いづれにしても予想外の準決勝になるのは間違いなしです。
(ここで使うべき言葉ではないが…、両軍さん、どうぞ闘って下さい)
 

 
 

2010/02/12 00:35

Commented by tomikyu08 さん

宮田一雄様

ビートルズとは、レベルが違いすぎますが、この1月20日に発売になった仲井戸麗一のCD『I STAND ALONE』は、全25曲以上の歌と朗読(この<朗読>が実にすばらしいです)で、長年の盟友だったキヨシローとの出会いと別れを綴った昨年10月11日の一夜限りのライブを収録した傑作です。
もしよかったら、一聴をお薦めします。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/images/B002WL1ZL8/ref=dp_image_z_0?ie=UTF8&n=561956&s=music

ところで、アビーロードが日本で発売された1969年10月21日は、確か私が高校3年で、初めて世田谷警察署にしょっ引かれて、刑事に頭をコツコツこずかれながら、取り調べを受けたというか説教をくらったうえ、コネを使って非常に中途半端な形で解放され、惨めな気分でいた時だったので、『ビコーズ』の
Because the sky is blue,
it makes me cry
Because the sky is blue.

というところばかり何度も聞き返していました。『ゴールデンスランバー』まで気が回りませんでした。音楽新聞『ミュージック・レター』で、室矢憲治の『アビーロード論』を読んで感動したのが、その冬でしたか。ついでに言えば、同じく『ミュージック・レター』に掲載されたダディ・グース=矢作俊彦の『馬鹿ばかしさの真っ只中で犬死にしちゃうための方法論序説』を読んで、庄司薫氏の作品よりさらにリアリティがあるな、と感じたのは、日比谷高校で宮田様より一学年下級生でまさに「薫ちゃん」と同学年であった内田樹氏と同意見です。
相変わらずの乱筆乱文申し訳ありません、無視していただいて結構です。

 
 

2010/02/12 00:48

Commented by tomikyu08 さん

あ、すみません。仲井戸麗一ではなくて正しくは仲井戸麗市でした。
訂正いたします。

 
 
トラックバック(2)

2010/02/14 11:20

「ゴールデンスランバー」とりあえず逃げろ! [soramove]

 

「ゴールデンスランバー」★★★★ 堺雅人、竹内結子、吉岡秀隆、劇団ひとり、香川照之主演 中村義洋 監督、139分 、 2010年1月30日公開、2009年、東宝 (原題:ゴールデンスランバー)           …

 

2010/02/07 09:54

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